任天堂スイッチ
ゼルダが良ければ買うかも。
スイッチ、なぜ、WiiUの路線を引き継ぐのか、については
(現時点で実現可能なものとして)ほかに選択肢がないからかな。
3DSも、半分は「枯れたDS」という限界の空気は当時出てたし。
つまり、携帯端末も頭打ち、据え置きも頭打ちで、それしか選択肢がない。
もちろん、ポケモン・マリオ・(ゼルダ)があるんだから、任天堂が
倒れることはないと思う。幼少期にポケモンを体験しない、という恐るべき世代が生まれない限り、任天堂は(ほどほどに)安泰だと思う。
この恐怖の未来を、妖怪ウォッチという試金石で回避できる可能性も示した。レベル5というメーカを育てたのは任天堂かもだけど、救われたのも任天堂なのか、うまくやっていると思う。
それにうまく綱渡りもしてると思う。実にぎりぎりのところを歩いていて、ある意味すごいのかもしれない。
例えばファミンコンミニとか。
年末のシーズンを外した任天堂としては、6000円くらいなら出せるよね、というアピールで親や、学生、社会人の財布を【ちょこっと】押さえておき、PS4とか、PSVRで散財されるのを防いだりとか。
しかし、これはこれで危険で、「実はマリオ遊ぶのに、ハイスペックなマシンっていらないんじゃない?」という本質的な事にユーザが気づいてしまうと、
任天堂は据え置き機を出し続ける意味が(半分くらいは)なくなる。
この恐怖の未来を回避するために、任天堂はいくら売れていても、大量にファミンコンミニを出荷するわけにはいかない。この本質に気づかれてはいけないためだ。
もう一つこのこの未来を回避するのがゼルダになると思う。
ゼルダはソフトからみて楽しいギミックを導入したり、任天堂においてはハードで(Wii以降)出来ていない事を実現する最後の場であり、ハイスペックマシンを投入し続けるモチベーションの一つな気がする。
つまり、オープンワールドゼルダがコケると、恐怖の未来がまたぞろ視界の端くらいには見え始める。
オープンワールドゲームは本質的には淡々としたものであるし、だからこそ世界観が徹底している欧米系のファンタジーには向いているわけだけど、その壁にFF15もぶつかった気がする。
FF15は我慢できなくなって、おそらく自分たちでも、「日本発のオープンワールドに対する回答はこれだ」というところに到達する前に発売してしまったと思う。
キャンプや料理はよくできているが、これは淡々としたオープンワールドでの退屈感に対数る対処療法でしかないし、オープンワールドのスケール感を間違えてしまった気がする。 乗り物=ファイナルファンタジーの醍醐味、なところがあるから、それをするなとも言えないけど、「走破するのが基本」のスケール感に対して、新しいスケール感を提示しきれていない気がする。
そういうリスクもあるオープンワールドに、任天堂は今、最後の【詰込み】をしている真っ最中だと思う。オープンワールドゼルダがこけるわけにはいかないのだ・・・
オープンワールドに対する任天堂にとってのもう一つの回答はポケモンな気がする。
というか、ポケモンの方が向いているかもしれない。ひたすら世界を歩いても、(一応)飽きはこないはずだ。
しかし、ここにもう一つ任天堂のジレンマはあって、3DSとスイッチでつぶしあうわけにはいかない。つまり、スイッチでポケモンを出すのは、「携帯機を誰も買わなくなった時」だけだと思う。
「据え置き」+「携帯」と言われるスイッチだが、ここで言う「携帯」とは、3DSであったり、PS Vitaの事ではない。スイッチが出るからVita爆死と言っている層は、そこを間違えていると思う。
任天堂が今、スイッチの話をする時に使う「携帯機」とは、スマホの事であり、3DSの話をする時に使う「携帯機」とはもちろん、3DS自身の事である。
このあたり、そんな都合のいい事が中・長期的にみた場合にまかり通るのか? という疑問は感じるけど、【しのぐための企業戦略】としては通ると思う。
任天堂を縛り付けている内部的な要因は前述の通りだけど、外部的要因は株主であったり、アナリストであったりする。
彼らはここ数年ずっと、「ハード事業をやめてソフト事業に専念せよ」というプレッシャーを任天堂にかけ続けている。このプレッシャーをしのいでくれるのがまさにスイッチだ。
アナログコントローラのないスマホで完全なゲーム体験はできませんよ。だけど、一つの解としてマリオランは出しましたからね。これは完全なゲーム体験を据え置きでしてもらうための一つの呼び水ですよ、という、あれだ。
これを【これでもか、と強調するため】に、スイッチが生まれたといっても過言ではない気がする。ただ物理キーを追加しただけでは、3DSと変わらないし、あの過剰なまでのアナログコントローラの合体分離システムは、これが動機で生まれた産物だと思う。だから、わりと消極的な産物だとは思う。
つまり、ゲームを楽しむすべての人たちは、この株主・アナリストによる被害を受けてしまった・・とも言える。(まぁ、なかったら任天堂がもっと独創的なものを打ち出してきたかどうかはわからないけど)